シグマ Artラインは本物か
昨年、サードパーティメーカーの代表格シグマがレンズの製造ラインを「Art」 「Contemporary」 「Sports」の3ラインに刷新しました。
中でも「Art」ラインは 【あらゆる設計要素を最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発、高水準の芸術的表現】 という謳い文句でレンズ設計を行なっており、実際先行して発売されている『35mm F1.4 DG HSM』はその光学性能の高さから、国産メーカーの底力を魅せつけられたと、各地で絶賛されています。
しかし、ここに来て少し気になるニュースも出ています。 CP+を目前にして、SIGMAがEマウントとマイクロフォーサーズの新単焦点レンズを「Art」ラインで製造することを発表しました。 記事はこちら
マウント躯体や真鍮ボディ、全レンズをMTF測定器「A1」で検査出荷するなど、痒い所まで手が届く仕様のレンズになっていますが、単焦点19mmと30mmの光学設計は以前から販売されていた 「19mm F2.8 EX DN」と「30mm F2.8 EX DN」と全く同じになるということです。 そもそもSIGMAのEXレンズは光学設計に拘って作成されたレンズに付けられる名称で、実際世間のEマウントでの評価もかなり高い物となっていましたが、ネットでの反応を見る限り発売価格が安くなるであろう「Cライン」での製造に出来なかったのか。 という意見が一般的なようです。
ミラーレスカメラに対応するレンズを卑下する訳ではありませんが、35mm F1.4 DG HSMに付けられた 「Art」の名称と、 19mm 30mm F2.8 に付けられる「Art」では、意味合いが違うと感じてしまうのは仕方無いのかもしれませんね。
昨年末大手カメラ各店では、19mmF2.8EX DN と 30mm F2.8 EX DNの叩き売りが多く行われていたので、光学性能が変わらないなら売値を上げるために「Art」と名付けられることに、疑問を持つ方がいらっしゃるのも納得してしまいます。ですが今回、新設計のEマウント&m4/3向け60mm単焦点 「SIGMA 60mm F2.8 DN」も発表されていて、近接に少し弱い(50cm)点以外は光学性能も非常に楽しみなレンズが登場するようです。2013年にシグマのEマウント&m4/3の単焦点インナップが揃う事に期待されている方も多いのではないでしょうか。
シグマというメーカーは純国産というだけでなく、社長人事やSD1返金事件など色々と話題に事欠かない会社ですが、1ユーザーとしてはその丁寧な受付やレンズ対応、AF微調整が外れやすいと叩かれた後の調節ドッグ発売計画等、カメラマンの声に耳を背けない姿勢に毎回感心させられます。カメラの世界では、ユーザー目線開発とアフター対応の雄はニコンだと言われますが、自分はシグマの対応が一番好きです。 DP3 Merrillの発売日も決まったようですし、異色のサードとして頑張って欲しいですね。