Makro Planar T*2/100 ZE【ポートレート撮影】

3ヶ月程前知人から6Dを頂いたのですが、忙しくて触る余裕がありませんでした。やっと先日空き時間が出来たので開封し、週末開催の簡易集団撮影会で6Dとレンズのチェックをしてきました。

 

EFマウントで屋外ポートレート撮影に使用される中望遠域の単焦点大口径レンズには 

EF    85mmF1.2L USM II  85mm F1.8 USM 100mmF2.8Lマクロ  100mmF2 USM 135mmF2LUSM  200mmF2.8LUSM  200mmF2L IS USM
シグマ   85mmF1.4 EX DG
タムロン     90mmF2.8 Di MACRO  SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD
Zeiss   Planar T*1.4/85   Planar Makro Planar T*2/100 Apo-Sonnar T*2/135  

などのレンズがあります。

 

それぞれのレンズに一長一短があって評価は高いのですが、ポートレート撮影において特に重宝されるのはEF85mmF1.2LII / Zeiss PlanarT1.4/85 EF135mmf2L / EF200mmF2L IS USM / Makro PlanarT*2/100の5本ではないでしょうか。(他マウントではNikon 85mmF1.4G / SONY135F1.8ZAも良いレンズです。 APo-SonnarT*2/135は使ったことありません)

 

今回は5DmarkIIIと6Dに EF135mmF2LとMakro PlanarT*2/100ZEを付けて比較してみました。 ※5DmarkIIIはAF、6DはEg-Sのフォーカシングスクリーンに変更してマニュアルフォーカス&フォーカスエイドを行なっています。

5D3 135L

5DmarkIII+135mmF2L (6D+makro planarで撮影)

6D MP100

6D+Makro Planar T*2/100ZE   (5DmarkIII+135mmLで撮影)

135mmF2Lは実売10万前後ですが、Makro Planarはマニュアルフォーカスレンズにも関わらず15万以上と値の張るレンズです。各社優秀な等倍マクロレンズを販売している中、ハーフマクロの中望遠マニュアルレンズにこの価格を出す人は少ないかもしれませんが、他のレンズには無い特殊性や描写性能を有しています。 

 

5D3MP1002改5DmarkIII+Makro Planar T*2/100ZE (F2.8)

5DmarkIIIと合わせての写真ですが、ほぼ撮って出しです。Distortionの補正は完璧です。周辺光量はF2で解る程度で、解像もほぼ完璧と言えます。 わずかにパープルフリンジが見えますが、LRで補正すれば無視出来るレベルだと思います。

5D3 MP100 3改5DmarkIII+Makro Planar T*2/100ZE (F2.8)

ほぼ同じ場所、同じ構図で6D+135mmF2Lの写真もありますが、ボケへのなだらかさや、ボケを含めた写真としての統一感はMakro Planarが一枚上手です。被写体がピン面以外も浮いた様に精細感を放つイメージは驚きすら感じます。

 

6D MP100 2

 6D+Makro Planar T*2/100ZE (F4)

F4まで絞っても、ボケの優しさを残したままシャキッとします。解像は絞ってもあまり変わりませんでした。

6Dと5DmarkIIIでMP100を撮り比べると、若干発色が違う(6Dの方が大人しい)点と、6Dの方が圧倒的にMFしやすい事がわかりました。5DmarkIIIの場合スーパーインポーズ(合焦時赤く光る)が屋外でとても分かり辛いので、フォーカスエイド時合焦しているかどうかは合焦音に頼るしかありません。周囲が騒がしい場所では、合焦マーク(液晶丸表示)に頼るか、自分の勘を信じるしかないので・・・ やっぱりEOSはα900やNikonと違ってマニュアルフォーカスし辛いですね。

 

「Zeissレンズの良さとは何か」それはZeiss信者にしか分からないとよく言われますが、僕は『立体感』と『マイクロコントラスト』の2点だと思っています。大手ボディメーカーが作るレンズは確かにAFが速く正確で、操作性が良く、光学補正がデジタル的に効きやすいですが、それは平面上のMTFや抜けの良さ、ボケの綺麗さを評価して作ったレンズに過ぎません。写真として出来上がった時に感じる【何か】。それを数値で表現する事は難レしい問題があります。Zeiss自体もMTFを重視したレンズ設計をしていますが、『MTFの徹底』『マイクロコントラストを重視した黒のキレ』を突き詰める事で『立体感』や『数値では見えない何か』を実現しているのが他メーカーと違う魅力だと感じる次第です。通常のマクロレンズでは、ボケの硬さや無限遠に弱い点からポートレートに適し辛いと言われますが、ハーフマクロとは言え、そういった点を微塵も感じさせないのがMakro Planarの凄さなのかもしれませんね。

 

 

でも・・・結局はAFが可能な135mm F2 Lの方が便利&使えます

6D 135L 2 - コピー

6D+135mm F2 L

MF苦手ではありませんがジャスピン率がどうしても低く、99点の絵を6割で出すMP100と、90点の絵を9割で出す135Lでは・・・・ 135mmに軍配があがりそうな気がしますorz

 

6D 135L 4

5DmarkIII+135mm F2 L

6D 135L 5

6D+135mm F2 L

 久々にシャッター切ったので手振れや露出勘が心配でしたが、そんな事よりも・・・兎に角楽しかったです。 月に1回は何か撮らないと、逆に調子が悪くなる気がします。

それと、日焼けしないように気をつけてたのですが、かなり焼けました・・・ 今年も暑い夏になりそうですね。




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